怪我で、B・シウバ、チウバ、ダーニー、コエントランの4人を招集できなかったポルトガルだが、モウチーニョ、ゴメスという中盤と前線を張るロナウドとの連携、ロナウドの個人技、バイエルンが約50億を投じて獲得した18歳のサンチェスに注目。
今大会、ポルトガルが勝ち進むにはナニの出来次第であろう。サイド攻撃や、モウチーニョ、ゴメス、ジョアン・マリオでボールを回しながら、前線でマークを外すロナウドに縦パスを送り込みシュートというのがひとつの戦術であるが、ボールを奪うとまず前線のロナウドにボールを展開、一気にシュートまで持って行く。ロナウドの単独突破に加え、ロナウドは状況に応じたコンビネーションにより決定機を作り出す。ロナウドにマークが集中し、ナニが空く。今大会、ナニの出来が重要で、現在2ゴールを決めている。終盤にクワレスマが登場するが、そのクワレスマの働きも重要である。
4-4-2の陣形を取っている。世界屈指のDFペペが最終ラインを守り、相手をタイトにマークしてボールを奪う。しかしスピードには弱い。縦パスを防ぎ、サイドに追い込みプレスを掛ける戦術を取る。
GROUP STAGEでは勝敗が着かず突破し、ROUND of 16でも90分で勝敗が着かなかった。ポーランド戦はPK戦となる。ポーランド戦ではロナウドは不発に終わるがサンチェスがゴールを決めた。
得点 | ゴール | アシスト | MOM | |
GROUP STAGE | ||||
---|---|---|---|---|
ポルトガル×アイスランド | 1-1 | 31ナニ | ゴメス | ナニ |
ポルトガル×オーストリア | 0-0 | |||
ポルトガル×ハンガリー | 3-3 | 42ナニ 50ロナウド 62ロナウド | ロナウド マリオ クアレスマ | ロナウド |
ROUND of 16 | ||||
ポルトガル× クロアチア | 1-0 | 117クアレスマ | ロナウド | クアレスマ |
ポルトガル×ポーランド | 1-1 | 33サンチェス | ナニ | サンチェス |
順位 | 選手 | 得点 | |
1 | フランス | グリーズマン | 4 |
2T | フランス | ジルー | 3 |
フランス | パイェ | 3 | |
ウェールズ | ベイル | 3 | |
6T | ポルトガル | ロナウド | 2 |
ポルトガル | ナニ | 2 | |
ウェールズ | ロブソン=カヌ | 2 | |
ドイツ | ゴメス | 2 |
※現在勝ち進んでいるチームのみ記載
7月6日準決勝に挑むウェールズの相手はポルトガルである。同じチーム、レアル・マドリードで活躍するC・ロナウドとベイルが対決するのだ。今大会、好調なベイルと90分間での勝利がないポルトガルとの対決だが、ウェールズはこの大会一番の正念場となりそうだ。それはイエローカードの累積でラムジーとDFベン・デイビスが出場停止となるからである。下記記載のようにベイル・アレンとともに攻撃の要であるラムジーの出場停止はイタイ。しかし、ウェールズは試合毎、新しいキーマンが現れている。それを期待したい。
画ベイル
元フラン代表ミシェル・プラティニ氏が持つEURO大会最多得点記録9点と、FK通算ゴール数2ゴールの記録更新が期待されるのがC・ロナウドとベイルである。C・ロナウドは現在8得点で、記録更新まで1ゴールと迫っている。ベイルもミシェル・プラティニの2ゴール、トーマス・へスラーの2ゴールと並び現在2ゴールである。
EURO大会最多得点記録 | ミシェル・プラティニ 9得点 | C・ロナウド 8得点 |
EURO大会FK通算ゴール数記録 | ミシェル・プラティニ 2ゴール トーマス・へスラー 2ゴール | ベイル 2ゴール |
C・ロナウドは、2004・2008・2012・2016年に出場、史上初、EURO4大会連続得点記録を達成している。
レアルマドリード所属FW 1985年生まれ31歳
画ベイルとロナウド
C・ロナウドは所属した3チーム全てでリーグ戦、カップ戦での優勝を経験し、UEFAチャンピオンズリーグを3度制覇し、バロンドールを3度受賞している。
技とスピード両方を合わせ持つドリブル突破が武器であるが、一瞬でディフェンスを抜くフェイントや精度の高いパスやクロス、あらゆるテクニックを持つ。ドリブルで切り込んでのシュートもあるが、ヘディングや強烈なミドルシュートも打ち高い得点能力を持つ。プレミアリーグで1度、リーガ・エスパニョーラで3度、UEFAチャンピオンズリーグで4度得点王を獲得している。
フェネルバフチェSK所属FW 1986年生まれ29歳
画nani
2007-2015 マンチェスター・ユナイテッド所属
ドリブラーであり突破力のあるドリブルテクニックで切り込みシュートに持って行くのを得意とする。今大会、ポルトガルが勝ち進むには、C・ロナウドにマークが集まるために、ナニの出来が勝敗を左右するであろう。
バイエルン・ミュンヘン所属MF 1997年生まれ18歳
画sanches
移籍金約50億でバイエルン・ミュンヘンが獲得した18歳のMF。UEFA EURO 2016でポルトガル代表に選出され、決勝トーナメント・クロアチア戦では途中出場となった。準々決勝のポーランド戦ではスタメン起用、ユーロ最年少得点記録、史上3番目の若さでゴールを決めた。PKではポルトガルの2番手キッカーとして抜擢。周囲の期待や不安をもろともせず、役割を果たす。この日のMOMはサンチェスだった。