ウェールズがビッグトーナメントに出場するのは58年振りであり、初のUEFA EUROに出場である。大きな国際大会出場の経験のない選手らのウェールズが強豪国相手にどこまで戦いえるかが見ものである。レアルマドリードのベイルやアーセナルでプレイしているラムジーなど、タレントも揃っている。
攻撃のひとつがベイルのカウンターである。ベイルの突破力は素晴らしいが、安定したパスを供給するアレン、ラムジーの存在も大きい。1トップであるロブソン=カヌーに当ててゴールを狙うか、ラムジー、ベイル、アレンで相手ディフェンスを崩してゴールに持って行く。3バックであり、攻撃に人数を掛けられる陣形である。また、FKではベイルの無回転シュートもある。
3バックの陣形を取っているが、両ウィングバックが下がり5バックのラインで守る。ボールを持つ相手にはチャレンジ&カバーの連携ができており、セカンドボールへの反応が速く、ロングカウンターの起点となることが多い。
レアル・マドリードで23試合19得点を挙げているガレス・ベイルが、今大会でも好調である。グループステージでは、ベイルが3戦連続ゴールを決め決勝トーナメントに進んだ。
得点 | ゴール | アシスト | MOM | |
GROUP STAGE | ||||
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ウェールズ×スロバキア | 2-1 | 10ベイル 81ロブソン=カヌ | FK ラムジー | アレン |
ウェールズ×イングランド | 1-2 | 42ベイル | FK | |
ウェールズ×ロシア | 3-0 | 11ラムジー 20テイラー 67ベイル | アレン ― ラムジー | ラムジー |
ROUND of 16 | ||||
ウェールズ× 北アイルランド | 1-0 | 75オウンゴール | - | ベイル |
ウェールズ×ベルギー | 3-1 | 30ウィリアムス 55ロブソン・カヌ 85ヴォ―クス | CF ラムジー ガンター | ラムジー |
順位 | 選手 | 得点 | |
1 | フランス | グリーズマン | 4 |
2T | フランス | ジルー | 3 |
フランス | パイェ | 3 | |
ウェールズ | ベイル | 3 | |
6T | ポルトガル | ロナウド | 2 |
ポルトガル | ナニ | 2 | |
ウェールズ | ロブソン=カヌ | 2 | |
ドイツ | ゴメス | 2 |
※現在勝ち進んでいるチームのみ記載
画ベイルとロナウド
7月6日準決勝に挑むウェールズの相手はポルトガルである。同じチーム、レアル・マドリードで活躍するC・ロナウドとベイルが対決するのだ。今大会、好調なベイルと90分間での勝利がないポルトガル(PK戦勝利)との対決だが、ウェールズはこの大会一番の正念場となりそうだ。それはイエローカードの累積でラムジーとDFベン・デイビスが出場停止となるからである。下記記載のようにベイル・アレンとともに攻撃の要であるラムジーの出場停止はイタイ。しかし、ウェールズは試合毎、新しいキーマンが現れている。それを期待したい。
元フラン代表ミシェル・プラティニ氏が持つEURO大会最多得点記録9点と、FK通算ゴール数2ゴールの記録更新が期待されるのがC・ロナウドとベイルである。C・ロナウドは現在8得点で、記録更新まで1ゴールと迫っている。ベイルもミシェル・プラティニの2ゴール、トーマス・へスラーの2ゴールと並び現在2ゴールである。
EURO大会最多得点記録 | ミシェル・プラティニ 9得点 | C・ロナウド 8得点 |
EURO大会FK通算ゴール数記録 | ミシェル・プラティニ 2ゴール トーマス・へスラー 2ゴール | ベイル 2ゴール |
C・ロナウドは、2004・2008・2012・2016年に出場、史上初、EURO4大会連続得点記録を達成している。
レアルマドリード所属FW 1989年生まれ26歳
画ベイル
2015-16シーズンは23試合に出場し19得点を決めている。2015年FIFAの調査によると、ベイルのドリブルは36.9km/hで世界最速であり、スピードとパワーを併せ持つベイルのドリブルは止めることができない。
無回転シュートを打つフリーキッカーでもあり、今大会も2戦連続FKでゴールを決めている。わずか2試合でユーロ本大会のFK通算ゴール数(2ゴール)に並んで、記録更新が期待される。(1984年ミシェル・プラティニ2ゴール、1992年トーマス・へスラー2ゴール)
2012-13シーズンまでトテナムに所属していた。トテナム時代はショートカウンターの時に、カウンターから点を取るために、彼のスピードとパワーが役立っていた。レアルから100億以上の移籍金で移籍し、トテナム時代のパターンだけではなく、様々な形から点を取れるように進化している。レアルでは、トップ下から右サイドを任されることが多く、セットプレイやショートカウンターで点を取るのはもちろんであるが、実は左サイドバックの経験から守備での貢献度が高い。欠点として、好調時に怪我をする。
アーセナルFC所属MF 1990年生まれ25歳
2015-16シーズンにはリーグ戦31試合出場し、5ゴール4アシストを記録した。攻守ともに積極的に働く、冷静なフィニッシュワークで得点に繋がるパスを出す。今大会でも得点に絡むパスを出し、1ゴール3アシスト、MOM2度獲得している。
アーセナルでは、毎年中盤の怪我人が多いがラムジーは中盤でどのボジションでも任されることが多いユーティリティの選手である。ゴールに繋がるパスを出すのはもちろんだが、2列目からスペースに飛び出すようなシャドウの動きをすることが多い。攻守の切り替えが速く、前線から守備を良くする。スペードがない分、動きの速さで勝負するタイプだ。
リヴァプールFC所属MF 1990年生まれ26歳
ラムジーと共に中盤を支える選手で、展開を読みパスの供給に長けている。ベイルとのホットラインでのゴールも期待できる。初戦のスロバキア戦では、そう走行距離が11.21kmに達する運動量で、攻守に貢献し、MOMを獲得した。
リヴァプールではゲームを落ち着かせたい時に監督クロップがジョー・アレンを使うことが多い。守備での運動量はもちろん、攻撃に於いても、ボールフォルダーの近くに位置し、攻撃が潤滑に行くようにパスコースを作る。